スペインで労働許可や留学などのビザを取得するためには、日本で発行された一部の書類をスペイン大使館で認証してもらう必要があります。本記事では、私の経験を元に卒業証明書などの学歴関連書類に必要な手続きの流れを詳しく解説します。
1. スペイン労働許可のために必要な書類とは?
労働許可申請に必要な一般的な書類は以下のとおりです:私の場合
- 卒業証明書
- 職業資格証明書(国家資格など)
- 在職期間証明書(履歴書などに書かれた在籍していた会社の証明書)
- 雇用契約書(スペインの雇用主が提供)
- 身分証明書(パスポートなど)
これらの中で、卒業証明書や資格証明書などは、日本国内で認証を受けた上でスペイン大使館での最終認証が必要です。
これら全ての書類をスペイン大使館で認証してもらいようやくスペインへ郵送することができます。
2. 書類認証の流れ
Step 1: 書類を発行元で取得する
卒業証明書や職業資格証明書などは、出身校や関連機関から正式に発行されたものを用意します。学校によっては英語版またはスペイン語版(翻訳の手間が省けます)の証明書を発行できる場合があるため、事前に確認してください。
一番大切なことは学校などが発行する書類を証明するための印鑑『学校公印』が押されていることです。在職期間証明書の場合は『社印』。この印鑑は、学校や教育機関、会社が公式に発行した書類の内容を証明するために使用されます。この印鑑が押されていない場合、スペインはおろか日本国内においても公式な書類と証明することができません。英語版やスペイン語版で証明書を発行してくれるところもありますが学校公印や社印があることを必ず確認してください。
Step 2: 日本国内での公的証明を受ける
書類をスペイン大使館に提出する前に、以下の認証手続きが必要です:
- 公証役場での認証
公証人に書類の真正性を確認してもらいます。(私立学校や職場は公証役場での認証が必要) - 外務省でのアポスティーユ認証
公証役場で認証を受けた書類を外務省に提出し、アポスティーユ認証を取得します。この認証により、国際的に書類の有効性が証明されます。
国公立の学校や会社ではその認証手続きが変わります。
国公立の学校や職場の場合、直接外務省にて公印確認・アポスティーユを申請することができます。
Step 3: スペイン語翻訳
スペイン大使館に提出する際、書類はスペイン語である必要があります。日本国内のスペイン語翻訳士またはスペイン大使館が認定する翻訳士に依頼して翻訳を行います。忘れずに行いましょう。
3. スペイン大使館での認証手続き
これでようやく日本国内での手続きを完了した書類を、スペイン大使館で認証してもらえます。
必要な持ち物
- アポスティーユ認証済みの書類(公印確認済み)
- スペイン語翻訳版
- パスポートのコピー
- 認証手数料(大使館指定の金額)
- 予約確認書(スペイン大使館のウェブサイトで予約)
手続き方法
- 予約をする
スペイン大使館の公式ウェブサイトで書類認証の予約を取ります。 - 大使館に出向く
必要書類を持参し、予約日時に大使館を訪問します。 - 認証を受ける
書類の確認後、認証が行われます。手続きには数日かかる場合があるため、時間に余裕を持ちましょう。
4. 注意点とアドバイス
- アポスティーユの重要性
アポスティーユがない場合、スペイン大使館で書類が受理されません。必ず日本国内で取得しましょう。とくに私立の学校や職歴がある方は必ず確認しましょう。くわしくはスペイン大使館で確認。 - 必要な書類の最終チェック
- スペイン大使館でもし書類などに不備(コピーの不足や記入漏れ、翻訳し忘れなど)があれば手続きをしてもらえません。必ず書類に不備がないか確認しましょう。また改めて予約を取り直さなければならないという事態をなん度も目の当たりにしてきました‥
- 提出期限を確認する
スペインでの労働許可申請には期限が設定されている場合があります。手続きにかかる日数を考慮してスケジュールを組みましょう。 - 最新情報をチェックする
スペイン大使館のウェブサイトで、最新の必要書類や手続きに関する情報を確認してください。
5. まとめ
スペインでの労働許可取得や留学などに必要な書類認証は、細かな手続きを踏む必要があります。特に、アポスティーユ認証とスペイン大使館での最終認証は重要なステップです。計画的に進め、スムーズにスペインでの新しいキャリアをスタートさせましょう!

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