「スペインの子供たちはどう学ぶ?保育園から高等教育まで徹底解説」

スペインで子供(3歳)を育てていますが初めてのことばかりで大変。あまりにも分からないことが多いのでこれを機に調べてみようと思います。

ここでは自分の学びと共にスペインの教育システムについて詳しくご紹介します。スペインは豊かな文化と多様性に溢れる国で、教育システムもその特長を反映しています。ここでは、保育園から大学までの仕組みを順に説明します。


1. 保育園 (Educación Infantil)

スペインの保育園教育は0歳から6歳までが対象です。この期間は2つの段階に分けられます。

  • 0~3歳 (Primer Ciclo de Infantil)
    義務教育ではなく、多くの場合、私立または公立の保育園が提供します。働く親を支援するために利用されることが多く、基本的な社会性や感覚発達を促す活動が中心です。
  • 私たちの子供も0歳から保育園に入園させました。
  • なぜそうしたのかというとまずサポートしてもらえる家族がいないこと。妻が少しでも出産のダメージを癒すことが必要でした。
  • また言語と現地の子どもとのコミュニケーションの問題。地域性もあるとおもいますが私が住んでいるところは非常にグループ意識が強く後から入るということは難しい。小さい頃から現地の子供達と触れていることで慣れてもらうこと、あと現地の言語を少しでも感じてもらうために入れた。
  • 結果として入れてよかったです。入れた園はレッジョ・エミリア教育を取り入れている園でした。
  • 3~6歳 (Segundo Ciclo de Infantil)←(私の子供は現在ここ)
    公立学校で無料で提供され、多くの子供が通います。この段階は義務教育ではありませんが、読み書きや基本的な数の認識を学ぶ場として重視されています。
  • 現在私の子供は3歳なので私立の学校に入っています。私立にしたのは訳があります。
  • 私たちが住んでいる地域はバスク地方に位置するため公立の場合、公用語がバスク語になります。残念ながらバスク語はわからないので子どもとの意思疎通がより難しくなると考えたため私立を選択しました。私立の場合様々な言語の学校があります。たとえば英語、ドイツ語、フランス語などです。私立の場合でもバスク語が全くないわけではありませんが学年が上がるにつれバスク語についての教育比率は減っていきます。


2. 義務教育 (Educación Obligatoria)

スペインでは、6歳から16歳までの教育が義務付けられています。これは以下の2つの段階に分かれています。

初等教育 (Educación Primaria)

  • 対象年齢: 6~12歳
  • 学年: 1年生から6年生まで
  • カリキュラム: スペイン語、数学、自然科学、社会科、外国語(英語が一般的)、美術、体育など。子供たちの多様な能力を育むために、創造的な活動が多く取り入れられています。

中等教育 (Educación Secundaria Obligatoria, ESO)

  • 対象年齢: 12~16歳
  • 学年: 1年生から4年生まで
  • カリキュラム: 科学、数学、歴史、外国語、地理、技術、芸術、音楽など。
    この段階では進学や職業訓練の準備が進められ、4年目では選択科目が増えます。

3. 高等教育 (Educación Superior)

16歳以降は義務教育が終わり、進学や就職の選択肢が広がります。

バチリャレアート (Bachillerato)

  • 対象年齢: 16~18歳
  • 学年: 1年生と2年生
  • 特徴: 大学進学を目指す学生が多く、文系、理系、芸術系などの分野に分かれて学習します。最終的には大学入学試験 (EBAU) に合格する必要があります。

職業訓練 (Formación Profesional, FP)

  • 初級 (Grado Medio) と上級 (Grado Superior) のコースがあり、特定の職業スキルを習得するための実践的な教育が行われます。
  • 分野例: 工業、医療、観光、情報技術、ファッションなど。

4. 大学 (Universidad)

スペインの大学教育は、国際的に評価の高いものが多く、多言語環境で学べる大学もあります。

  • 学士課程 (Grado): 通常4年間(工学や医療分野は5~6年)。
  • 修士課程 (Máster): 通常1~2年。
  • 博士課程 (Doctorado): 通常3~5年。

大学進学には、Bachillerato修了後にEBAU(大学入学試験)を受け、選ばれた大学や学部に出願します。


5. 教育の特色と課題

  • 多言語教育: バスク地方、カタルーニャ地方、ガリシア地方では、それぞれの地方言語とスペイン語を併用した教育が行われます。
  • 国際化: EU圏内の教育交流や留学が活発で、エラスムス計画の受け入れが盛んです。
  • 課題: 学生の早期退学率がEU平均より高めであることが社会問題となっています。

まとめ

スペインの教育は文化的多様性を反映した柔軟なシステムが特徴であり、幼少期から大学まで多様な学びの場が提供されています。特に国際化が進む中で、言語教育や職業訓練の充実度が注目されています。

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